不動産業界あるある⑱ 内覧はしているのに決まらない。その物件が悪いわけではない話
はいどうも。リブスペースの奥谷です。
賃貸の現場にいると、内覧はきちんと入っているのに、なぜか決まらない物件があります。家賃も相場通り。立地も極端に悪いわけではない。部屋もちゃんと片付いている。それでも申込に進まない。この状態、管理や仲介をやっていると何度も経験します。
このとき、まず最初にお伝えしたいのは、物件がダメなわけではないということです。多くの場合、ほんの少し噛み合っていないだけです。
比較される時代の中で起きていること
今の入居者様は、必ず複数の物件を比較します。一日で三件、四件と内覧することも珍しくありません。その中で選ばれるかどうかは、条件の良し悪しだけでは決まりません。
部屋に入ったときの印象。生活のイメージが湧くかどうか。説明を聞いて納得できるか。こうした要素が積み重なって判断されます。条件が悪くなくても、印象に残らなければ選ばれにくい。これは、今の市場ではごく自然な流れです。
仲介が感じる「惜しい」という感覚
案内をしている仲介側の立場からすると、決まらない部屋には共通する感覚があります。それは「惜しい」という感覚です。もう一歩整えば、決まりそうなのに、どこかで引っかかっている。例えば、写真と実際の印象が少し違う。募集コメントが物件の良さを伝えきれていない。内覧の動線が分かりにくい。こうした小さなズレが、最終判断に影響します。仲介としても、強く押し切れない空気が生まれてしまいます。
家賃調整だけでは解決しない理由
決まらないと、どうしても家賃を下げる話が出てきます。確かに、家賃は重要です。ただ、印象の部分が整っていない状態で家賃だけを下げても、結果は変わらないことが多いです。むしろ、なぜ安いのかと理由を探されるようになります。結果として、決まるまでに時間がかかり、条件を下げた分だけ後悔が残る。この流れは、家主様にとっても望ましいものではありません。
管理としてできる一つの工夫
管理の立場として大切なのは、決まらない理由を数字以外の言葉で説明できることです。今の募集がどう見えているのか。内覧時にどこで迷われているのか。その情報を整理して共有する。場合によっては、見せ方を少し変えるだけで流れが変わることもあります。写真を撮り直す。コメントを調整する。室内の見え方を整える。大きな投資をしなくても、改善できる余地は意外とあります。
まとめとして家主様へ
内覧が入っているのに決まらない物件は、決して失敗物件ではありません。ほんの少し、今の市場とズレているだけです。そのズレを一緒に整理し、調整していくことが管理の役割だと思っています。賃貸を続けるにしても、将来的に売却を考えるにしても、現状を正しく理解することが第一歩です。そのための情報を、分かりやすく伝えてくれる相手がいるかどうか。そこが、管理会社を選ぶ上での大切なポイントになります。
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